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レポート

内部統制って③

2006年06月

前々回より「COSOモデル」について‘概要'と‘5要素'の説明を行いました。今回は再度COSOモデルでの内部統制の定義を確認します。

 

前々回で、内部統制とは「①業務の有効性と効率性、②財務報告の信頼性、③関連法規の遵守の3目的の達成に関して合理的な保証を提供することを意図した事業体の取締役会、経営者およびその他の構成員によって遂行されるプロセス」と定義されるということを説明しました。

「内部統制」に抱くイメージは「②財務報告の信頼性」、「③関連法規の遵守」に重点が置かれ、「①業務の有効性と効率性」は軽視されるか、または、「①業務の有効性と効率性」を重視するあまり、「②財務報告の信頼性」、「③関連法規の順守」が軽んじられるのが一般的です。
しかし、現在では、経営環境の変化により、企業の維持発展のためには、3つの目的を同時に満足させることが重要であるという認識に変わってきました。
一見、「①業務の有効性と効率性」は他の2つの目的との関連性がイメージしにくいのですが、例えば取引条件の明確化、書面化の義務付けは法令遵守を促し、正確な財務報告の基礎となって、業務の有効性効率性を保証します。

また、定義中にある「合理的な保証」という文言も内部統制の現実を適切に表現しているものでしょう。検討を重ね、完璧な内部統制を構築し、運用していても、それを運用するのは人間です。
プロセス中途での意思決定が間違っていたり、単純なミスを犯すなどの人的な不安は避けられません。
しかし、そのために内部統制システムに無限に資金と時間を投入することも非現実的です。内部統制はあくまでも目的の達成に関して「合理的な保証」を提供するという役割の意義と限界を持っています。

さらに、プロセスとは一連の行動ですが、内部統制はまさに人間が運用する一連の行動であり、企業が維持発展のために日々繰り返しているビジネスプロセスの中に組み込まれるものであり、ビジネスプロセスに組み込まれることによって 企業風土を変えていくものです。
経営者が何に重点を置いているのか、現在の企業を取り巻く環境は如何なるものなのかを企業の構成員に周知し、未来に起こりうる事象に対応する際の価値規範を醸成するものということができます。

 

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